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小島三郎記念文化賞・研究助成金

2018年度

 第54回小島三郎記念文化賞並びに第26回研究助成金の贈呈式が平成30年10月26日(金)午前11時より、浜松町東京會舘(東京・浜松町)において開催されました。

 小島三郎記念文化賞の受賞者は、東京大学医科学研究所ウイルス病態制御分野   副所長/教授 川口寧氏。受賞のテーマは「単純ヘルペスウイルスの増殖・病態発現機構の解明」で、川口氏が確立した大腸菌遺伝学を利用したHSV改変系は、HSV研究の著しい進展に多大なる貢献を果たしています。また、HSVの新規受容体を発見するとともに、当該受容体の制御機構が新規抗ウイルス剤の開発標的になりうることを報告し、HSVの回避機構を生体レベルで解明したことは、ワクチンの開発、さらには予後の悪いHSV脳炎の新規治療法の開発に道を開きました。これらの業績が高く評価され受賞の対象になりました。

 贈呈式は、本財団渡邉治雄理事長の開会の挨拶で始まり、続いて同理事長により小島三郎記念文化賞の選考経過が報告されました。
 今回推薦された小島三郎記念文化賞候補の業績は、何れも極めてレベルの高いものであり、厳正審査の結果、川口寧氏を受賞者に決定した旨の選考経過報告があり、同氏に賞状と記念トロフィー、副賞が贈呈されました。



贈呈式風景
また、川口氏を推薦された東京大学医科学研究所所長 村上善則氏が所用で欠席のため、代理として同研究所副所長の武川睦寛氏より推薦のお言葉をいただき、同氏の業績を紹介していただきました。

研究助成金の選考経過については、選考委員長である本財団宮地勇人理事より、申請応募件数254件(前年度239件)に対する選考委員会での審査・選考について、厳正審査の結果、特に優れた16名に研究助成金を贈呈することに決定された旨を報告した後、渡邉理事長より総額1,530万円が贈呈されました。 

渡邉治雄理事長 挨拶

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小島三郎記念文化賞受賞者

  小島三郎記念文化賞を受賞された川口寧氏より「この度は第54回と伝統があり大変栄誉ある賞を賜り、黒住医学研究振興財団の皆様、選考委員の先生方、栄研化学株式会社の皆様、そして今回ご推薦いただきました村上先生に厚く御礼申しあげる。小島三郎先生は、医科学研究所の前身である伝染病研究所のご出身であり、大先輩を記念した賞を賜ることは、医科学研究所の一員として大変嬉しく思う。本賞の受賞を励みに、さらに、精進し、世界最先端レベルの感染症研究を遂行できるよう、また、若手研究者の育成にも努力したい。」と受賞の喜びと今後の抱負を述べられました。

川口寧氏 推薦者代理の武川睦寛氏

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研究助成金を受けられた先生方

 また、(地独)大阪健康安全基盤研究所微生物部ウイルス課の川畑拓也氏より「本日、研究助成金受贈者を代表してお礼の言葉を述べさせていただきたい。私が大阪でHIV感染対策における個別施策層の一つであるMSM向けに行ってきた検査キャンペーンは大阪府から評価され、府の経常事業として施策化されて今日に至っている。今回の研究は、その検査キャンペーンを他の自治体へ普及させようとするものである。私と共に受贈された先生方の研究内容は、臨床検査、臨床研究、基礎医学研究など様々な分野に及んでおり、厳しい選考過程をくぐり抜けて受贈できたことは我々一同、心から喜ばしくまた誇らしい気持ちであり、今後の研究遂行に対して身の引き締まる思いでもある。この受贈を糧に、今後も研究に打ち込み、医学の発展と人々の健康に貢献して参りたい。」と受賞の喜びと今後の抱負を述べられました。


(後列左より)橋本大輝、平間崇、桝谷亮太、三浦こずえ、村瀬良朗、安井謙司(敬称略)
(前列左より)石毛崇之、岩泉守哉、神山長慶、川畑拓也、揃田陽子、高谷恒範、丹野大樹 の各氏

宮地勇人理事 研究助成金選考経過説明 川畑拓也氏 受贈者代表挨拶

 最後に本財団黒住忠夫理事より閉会の挨拶があり「川口氏には心よりお慶び申し上げ、研究助成金受贈者の方々にはこの助成金を有効に使っていただき、先生方の研究が更に進展されることを期待している。」と述べられました。


黒住忠夫理事 閉会の挨拶

 引き続き、受賞の先生方を囲んでの祝賀会に移り、本財団の豊島久真男理事のお祝いの言葉と乾杯で始まり、盛会のうちに散会となりました。

豊島久真男理事 お祝いの言葉と乾杯の発声

(事務局 小澤 宏和)

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