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小島三郎記念技術賞・福見秀雄賞

2013年度

 第48回小島三郎記念技術賞並びに第32回福見秀雄賞の贈呈式が、去る5月17日(金)午後2時より東京會舘において開催されました。

 式典は中谷林太郎財団理事長の開会の挨拶で始まり、同理事長より選考経過の報告がされ、受賞された各氏に賞状、記念品(小島三郎記念技術賞:記念盾、福見秀雄賞:記念メダル)及び副賞が贈呈されました。

小島三郎記念技術賞受賞者 : 写真左より 池本 敏行氏、大塚 喜人氏、長田 誠氏、二反田隆夫氏、八木 靖二氏

 贈呈後、小島三郎記念技術賞受賞者を代表して八木靖二氏(がん研有明病院臨床検査センター 主任)が挨拶され「今回の受賞は、私達臨床検査技師にとって誠に名誉ある賞であり、受賞者一同身に余る光栄である。臨床検査に携わる者は、どの検査領域であってもそれぞれの検査の重要性を認識し、見聞を広め、疑問に対する追及心を常に持ち続けることが大切と考えている。今後は、今回の受賞を励みとしてより一層精進するとともに人材育成に尽力して参りたい。」と受賞の喜びとこれからの抱負を述べられました。また、福見秀雄賞受賞者を代表して挨拶された小ア繁昭氏(一般社団法人日本臨床衛生検査技師会 元会長)は「この度は、栄えある賞を受賞し衷心より厚くお礼申し上げる。この50年を振り返れば、前半は、自動分析装置の導入により大量検体処理や精度の高い検査データは診断、治療に欠かすことができないものとして院内の評価も高かったが、その後臨床検査の院外委託化のため院内と院外の二極化により、業務も採血後の速やかな検査データの提供と生理学的検査部門にシフトしていると感じている。しかし現在の生理学的検査業務の範囲は決して法的に満足できるものではない。永年の懸案である検体検査の業務制限や生理学検査の業務拡大は力が及ばず断念したのが今でも心残りである。これからはスキルアップを目的にした認定制度等を通して時代を担う若い力を育て、国民へ良質な検査データを提供することが私どもの責務だと感じている。」と受賞の喜びと今後への決意を述べられました。

福見秀雄賞受賞者 : 写真左より 小ア 繁昭氏、谷口 薫氏、宮城 景正氏、山本 慶和氏

  特別講演として杏林大学医学部長で、第一内科教授の後藤 元先生による「1万症例からみた耐性菌の動向―四半世紀の記録―」と題した講演がありました。
先生のご専門は「内科学、呼吸器病学、感染症学」で、永年呼吸器感染症の分野に携わられ、全国22施設で構成される「呼吸器感染症分離菌感受性調査研究会」(初代会長は順天堂大学の小酒井望先生)が1981年に組織されて以来30年間にわたり、1万を超える症例について分離菌の抗菌薬感受性だけでなく、様々な調査を実施されまとめられた成績を毎年公表されておられます。
今回のご講演は、わが国での医療環境の変化や新たな抗菌薬の開発などの影響により、呼吸器感染症の原因菌が、世界的にみても圧倒的に他を引き離して耐性菌化し、70歳以上の患者数が過半数を占めるなど大きく変貌している現状と、これからの課題について最新情報を交えた大変興味深いお話をしていただきました。

特別講演
杏林大学 医学部長 第一内科教授
後藤 元先生
黒住忠夫財団常務理事

  贈呈式の閉会にあたり、栄研化学株式会社取締役会長黒住忠夫財団常務理事より受賞者並びに家族の方々へのお祝いのことばが述べられ「受賞された先生方の平素のご努力が高く評価されて本日の受賞になった訳で、この受賞を契機にさらに研究活動が進展され医療に貢献されることを心から祈念している。」と挨拶がありました。

 贈呈式の後、受賞された先生方を囲んで、一般社団法人日本臨床衛生検査技師会下杉彰男 元会長から受賞者へのお祝いと激励のことばをいただき、同氏による乾杯の音頭で祝賀会に移り和やかなうちに散会となりました。
(事務局 佐藤 貴司)

祝賀会風景

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